オンライン研修について

オンライン研修
Security Risk Management SRM(安全管理)

このオンライン研修では、学習者は、仮想国とそこで活動する仮想NGOの職員と想定して、セキュリティ・リスク・マネジメント(Security Risk Management SRM:安全管理) について学びます。

この研修のテーマは、”Security is an enabler” です。つまり、

  • 安全管理は、開発・人道の支援ニーズに応え、活動を可能にするために行います。
  • 「~してはいけない」と禁止するものではなく、自分達の身を守り、活動を可能にするための手段です。
  • リスクはゼロにはなりません。評価して、コントロール(管理)するものです。

Security Risk Management (安全リスク管理)のプロセス

これから見ていくプロセスはこのようになっています

Security Risk Management SRM(安全管理)のプロセス

① 脅威と脆弱性

プログラム評価

脅威評価

脆弱性評価

② リスクとは?対策は?

リスク

インパクト

起こる可能性

③ リスク管理の実践

リスクを管理

④ 事業の緊要性

プログラムの緊要性

リスクの程度

リスクは許容可能か?

シミュレーション

この研修では、とある仮想国「Suremia(スレミア)」を舞台に、そこで活動するNGO「Quick Medical Delivery, QMD」の職員として、支援活動をシミュレーションしながらSecurity Risk Management=SRM(安全リスク管理)を学びます。

スレミア概況

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【スレミア地図】

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【スレミアの州/州都を示した地図】

スレミアは第6大陸の熱帯地域に位置する小国で、西部は海に面しており、中央部は山岳地帯で熱帯雨林と乾燥した高原部、さらに東部には湿地帯からなる。主要な都市は平野部の首都ヴァレス(Vares)で、人口の約30%が住む。道路舗装率は25%に留まり、特に山岳部では幹線道路以外未舗装で、治安も悪く、国内移動には困難を伴う。伝統的社会であり、イスラム法と慣習、また服装に関する規範が広く尊重されている。ヴァレスとその周辺は比較的リベラルであるが、東部に行けば行くほど保守的で、伝統的慣習が色濃く残る。

1830年に英領植民地より独立したが、民政と軍政を繰り返し、軍事評議会の実質支配下にある。ワッサー(Wasser)川を挟んだ東側では、言語・慣習が異なる少数派が多く居住しており、隣国マルドンによる併合を求めるマルドニアン自由戦士軍(Mardonian Free Fighters, MFF)と、ワッサ州の独立した自治を求める自由ワッサ人民戦線(Free Wassa People’s Front, FWPF)が勢力を拡大しており、これら武装勢力支配地域では中央政府の統治は十分に及んでいない。

東部地帯では、隣国マルドンからの難民(推定13万人)の支援をUNHCRが実施しており、他にもWFPなどの国際機関及び国際NGOが難民と国内避難民の支援を行っている。中央政府に反発する武装勢力支配地域では、こうした国際機関は中央政府寄りとみられる傾向が強く、活動実施には安全管理上の困難が大きい。

仮想NGO “Quick Medical Delivery” 概要

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日本に本部を置く国際NGOで、スレミアでもUNHCRとのパートナーシップにより活動している。元々医療支援を提供する団体として活動を開始したが、過去数年間で総合的なコミュニティヘルスと開発支援を行うようになってきている。スレミアでは、難民キャンプで保健医療と衛生プログラムを実施している他、スレミア西部地域のコミュニティに対しても予防接種と水衛生の事業を展開している。

QMDスレミア事務所は、首都ヴァレスの国際機関やNGOなどが多く事務所を置くエリアにあり、さらにザイナス(Xynas)とウマラス(Umaras)にも小規模のフィールドオフィスを置き、事業実施を管轄している。スレミア全体では、10名の日本人スタッフとその他の国籍の4名の国際スタッフ、さらに30名のスレミア人ローカルスタッフがいる。

QMDのヴァレス事務所からは、定期的に車両で現地スタッフが出張して、ザイナス事務所にモニタリングやアセスメントのため訪問している。ただし、近年渋滞や治安悪化等によって移動にはより時間を要するようになっており、日没前にザイナス事務所に到着できないことも多くなっている。また東部地域は反政府勢力の支配地域であり、近年治安悪化の傾向がある。

さて、スレミアと、そこで活動するQMDの概要を前提として、これから安全リスク管理(SRM)について学んでいきましょう!この研修は4部で構成されています。

①脅威と脆弱性
②リスクとは?対策は?
③リスク管理の実践
④プログラムの緊要性

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それでは、「脅威と脆弱性」のセッションに進みましょう!